骨のことNo1(腸内細菌)
骨の組織は「骨芽細胞」「破骨細胞」「骨組織」で形成されており体の細胞と同じように常に新陳代謝を繰り返しています。
骨を鉄筋コンクリートの建物に例えると、鉄筋がコラーゲンでカルシウムはコンクリートです。
丈夫な骨を作りには鉄筋(コラーゲン)とコンクリート(カルシウム)の両方を強化する必要があります。
骨芽細胞はコラーゲンを作り出しコラーゲンの周りにカルシウムが付着すると「骨細胞」となります。
古くなったコラーゲンやカルシウムなどの成分を破骨細胞が酸や酵素などで壊してなくし壊れた部分に骨芽細胞が新しく骨を作ります。
成人では3~5年の歳月をかけて緩やかに全身の骨が入れ替わると言われています。
健康な骨では骨の破壊と形成がバランスよく繰り返されていますが、加齢と伴い骨芽細胞の働きが低下すると骨密度が低下するだけでなく胃腸での消化力も低下しカルシウムの吸収も減ることから「骨粗鬆症」を引き起こしやすくなります。
骨密度は20歳前後がピークに少しずつ減少していくため20歳までにしっかりと骨量を増やし20歳以降にどれだけ骨量の減少を緩やかにするかが「骨粗鬆症」予防のポイントとなります。
若い女性のダイエットの仕方の間違えや、食生活の乱れは更年期以降の骨粗鬆症の発症リスクを高めます。
骨強度は「骨密度」+「骨質」です。骨密度が十分でも骨折することがあります。
そのためには骨密度だけではなく「骨質」もしっかりチェックする必要があります。
女性ホルモンには骨を壊しすぎたり壊す量が不足しないようにコントロールする働きがあります。閉経後にエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が大幅に減ると破骨細胞の働くスピードが速まり、骨密度が低下することは、よく知られています。女性が男性と比べて骨粗鬆症にかかりやすいのはこのためです。
腸内細菌のバランスが乱れるとエストロゲンの量にも影響を及ぼします。腸内細菌がエストロゲンを活性化させるβ―グルクロニターゼという酵素を生成することがわかっていますので、エストロゲンに対する腸内細菌の働きは、閉経後や更年期以降の症状を和らげる意味からも重要な要素となっています。
一般的に閉経や加齢による骨密度の低下を抑えるためにカルシウムやビタミンK2を摂取することが推奨されています。カルシウムは腸内での吸収が悪く牛乳は約40%,小魚33%、野菜類は約20%しか吸収されません。
カルシウムの吸収を高めるには活性型ビタミンDが必要となりますが、活性型ビタミンDを作り出す機能は加齢とともに低下していきます。
一方腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸」の量が増えると著内のpHが酸性に傾きカルシウムやミネラルの吸収が高まります。こうした点から骨のケアには腸内環境を整える事が大切です。
(参考大高酵素)